看護部

看護部長挨拶

当院は平成26年(2014年)10月に本館・東館の増改築工事を行い、回復期リハビリテーションセンターを開設しました。さらに、翌年12月には地域包括ケア病棟(50床)も開設し、併設する訪問看護ステーションと合わせて、急性期から回復期、そして在宅医療へとシームレスな医療体制を提供しております。

また、院内外で質の高い看護実践、指導・相談等を行う認定看護師をはじめ、災害救護に貢献できる救護員の養成やボランティア育成を行う赤十字講習指導員をはじめ、多職種と連携し入院から退院後の生活への支援体制を整える退院支援看護師等が在籍しており、地域医療や継続ケアに積極的に対応しているほか、これらの専門性をもった看護師育成を赤十字の看護師キャリア開発ラダーを通じて積極的に行っております。

赤十字の精神である「人道」「博愛」には一人一人に関心を寄せ、相手を真に大切にするという重要なミッションが込められておりますが、他者に対する関心力を持ち、利己心と戦い、主体的に行動できるスタッフが欠かせません。

当院では、職員の皆様の能力を存分に発揮していただくために、看護部で人材育成のための教育システム整備を基盤に、看護の質の向上、地域包括ケアシステムへの参画、ハラスメントのない職場づくりを重要課題として取り組んでいます。また、就労環境面では、家庭の事情に合わせた働きやすい勤務体制や、院内保育園の整備など、働き続けられる職場環境の提供にも注力しております。

看護部長 奥野 佐千子

看護部長
奥野 佐千子

理念と基本方針

看護部の理念

舞鶴赤十字病院看護師は、病院理念に基づき、高度な知識と技術を養い、救護活動に備えると共に、地域住民の健康増進・疾患の予防・苦痛の軽減及び福祉に貢献できる看護活動を行う。

看護部基本方針

舞鶴赤十字病院看護部には諸先輩から引き継がれ、時を経ても変わらない大切な信念があります。それは西舞鶴地区唯一の公的病院として「地域に根ざした看護を提供すること」です。『人を大切にする心』で『専門職としての責任』を果たすこと、『感心力』と『洞察力』を備えた援助専門職として、患者・家族の皆さまの『内なる力を強める』関わりを実践することです。
加えて、看護部として重要な位置づけをしているのが「人材育成とモチベーションマネジメント」です。その方策の一つとして、全国の赤十字病院で実施されているキャリア開発ラダー制を導入しています。それは臨床での看護実践能力の向上を目指すもので、職員一人ひとりが自己の能力を認識し、目標に向かえるようレベル別教育プログラムを連動させています。
「看護は人への関心から始まる」とナイチンゲールは説いています。周りの人々に関心を抱き、一人ひとりを大切にする看護を共に実践しましょう。

『内なる力を強める』とは、患者が自分の状況を理解し、予測性や見通しを持てるように援助することで、患者の持つ潜在的な能力を強め、より良い状態にすること。

     
  1. 良質な看護の提供を行います
    患者の内なる力を強める看護」(自律支援)
    安全で安心な看護」(急性期看護と在宅療養支援)
  2. 他職種との協働を図り、チーム医療を推進します
  3. 赤十字救護看護師を養成し、日頃から災害救護活動に備えます
  4. 病院の健全経営に貢献できるよう目標管理の充実に努めます
  5. 患者さまの快適な療養環境の提供に努めます
  6. 看護専門職として研修・研鑽、後輩育成に努め、看護部はこれを支援します

看護部活動目標

1.地域を支える中核病院として、病院機能の強化・拡充

舞鶴市の医療施設では、主に公的4病院が「選択と集中」で構成され、各病院施設の連携によって成り立っています。舞鶴赤十字病院においても、地域医療構想の下、地域医療を支える中核病院として、他病院・診療所との連携を強化するとともに、急性期から在宅まで一貫した診療体制の強化・拡充を図ることを病院目標として掲げています。看護部では、この病院の課題を達成するために、看護管理者が担当部署の機能を認識し、強化することが重要と考え、看護管理者育成に取り組んでいます。

目標:持続可能な組織を醸成できる看護管理者の育成
計画:各部署をSWOTクロスにて組織分析、BSCの策定、病院委員会、看護部関連会議を活用して、計画を実施・評価する管理サイクルを回し、成果に繋げる。


2.看護の質の向上と維持

新型コロナウイルス感染症の入院患者を受け入れながら、従来の病院機能(急性期から回復期、在宅医療と2次救急)を維持しています。2021年度は、看護係長会を中心に静脈注射のガイドラインの普及や静脈注射ラダー推進に取り組み、薬剤に関するインシデント・アクシデントを半減することができました。看護職の倫理綱領や看護業務基準の普及、倫理的感性を高めること、高齢・認知症患者への対応、身体拘束解除への取り組みについて、病院全体で実践していきたいと考えています。

目標:アクシデント件数の減少
計画:医療安全管理室の病院組織的な活動を強化し、実践的な医療安全管理者研修を行う。また、医療安全対応推進者の役割を再認識し、報告・対応フィードバックが円滑に行われるようにする。看護職の倫理綱領と業務基準について、現場の倫理的感性を高める教育を実施する。


3.地域を支える人材確保と定着

2021年度から現在も、感染症病床を確保し、新型コロナウイルス感染症患者を受け入れている。一部の看護職の負担にならないよう配置し、各部署の看護管理者による目標面接・キャリア面接を丁寧に実施し、「働きやすい・働きがいのある職場づくり」をめざしています。

目標:看護職員のワークエンゲージメント、自己実現、組織コミットメントの向上
計画:看護部BSC「働きやすい・働きがいのある職場づくり」を各部署にカスケードし、取り組みを推進する。また、ワークエンゲージメントについての学習会を看護師長会にて実施し、効果的な面接を行う。最終的にはストレスチェックの結果等にて評価する。


看護職の教育計画

教育の目的

看護部理念・基本方針に基づいて、質の高い看護サービスを提供できる看護職員のキャリア開発を支援し、優れた人材を確保する。

教育の目標

  1. 社会人としての自覚を持ち、責任ある行動がとれる
  2. 看護専門職として、看護の実践力、教育力、研究力、管理力を自ら高めていくことができる
  3. 看護の本質をわきまえた実践ができる
  4. 赤十字の職員として、人々の尊厳を守ることができる
  5. 組織の一員としての役割を自覚して、後輩育成に貢献でき、他職種と協働できる
  6. ケアの対象者、職員どうし、一人ひとりを大切にできる
  7. 組織の一員として、病院経営に参画できる

教育方針

     
  1. 個々の看護職が、自ら成長しようとする力、自己研鑽を前提とする
  2. OJTとOff-JTとの連携により、経験での学びとエビデンスを統合する
  3. リフレクションをキー概念とし、経験学習を支援できる「共に学び育つ組織」を基本とする
  4. 赤十字の人道に理念に通じる「ひとりも自分も大切にする」組織的な支援をおこなう
  5. 赤十字キャリア開発ラダーを用い、レベルや専門領域に応じた学習環境を提供する

院内教育計画

当院の特徴

チーム医療の充実
当院では栄養サポートチーム、摂食・嚥下チーム、褥瘡チーム、呼吸療法チーム、緩和ケアチームが、患者の皆様の早期回復や苦痛の軽減、生活の質の向上を目指しチーム医療を展開しています。このチームは医師、看護師、薬剤師、栄養士、理学療法士、言語聴覚士、検査技師等がそれぞれの専門性を尊重し、連携・協働しています。
継続医療・看護
当院は一般病棟だけでなく、回復期病棟・地域包括ケア病棟・訪問看護ステーションを併設していることで患者さまの医療・看護がとぎれなく提供できることが強みです。退院支援看護師と社会福祉士、ケアマネージャーが、患者・ご家族の皆さまをしっかりサポートしています。
家庭的な雰囲気
地域に根ざした病院であり、職員も地元出身者が多くとてもアットホームな雰囲気です。野球、ソフトボール、テニス、卓球等スポーツクラブや同好会があり、職員間で楽しくアフターファイブを過ごしています。加えて、親和会主催の親睦旅行やボーリング大会もあり職員同士が仲良くなるチャンスが多いです。

看護部の組織

看護体制

一般病棟回復期地域包括外来手術室兼
中央材料室
訪問看護
ステーション
単位2単位1単位1単位8診療科1単位1単位
勤務体制2・3交替
夜勤ミックス
2交替2交替当直体制日勤及びオンコール
師長
係長
看護師27 15182011 11
介護福祉士
看護助手
クラーク
病棟ごとの
看護方式
病棟ごとの機能等に応じた方式で行っています
・パートナーシップ
・プライマリー+固定チームナーシング

認定看護師紹介

認定看護師人数
皮膚・排泄ケア認定看護師1名
糖尿病看護特定認定看護師1名
がん化学療法看護認定看護師1名
認知症看護認定看護師1名
訪問看護認定看護師2名
手術看護特定認定看護師1名

皮膚・排泄ケア認定看護師

皮膚・排泄ケア認定看護師は、皮膚トラブルの予防を基礎として創傷・ストーマ(人工肛門・人工膀胱)・失禁に関するケアを専門的に行う看護師です。院内スタッフへの指導、相談を通じて、院内全体の看護の質向上を目指すとともに、ストーマ外来(毎週金曜日:予約制)やフットケア外来、ストーマケアに関する講習会などを通して患者さまや院外へ向けての指導も行っています。

糖尿病看護特定認定看護師

糖尿病をもつ人を「患者さま」としてではなく、「社会や家族の一員として生活している人」ととらえ、糖尿病を持つ人が生涯にわたり糖尿病と上手く付き合いながら、その人らしく生活することを支援していくのが糖尿病認定看護師です。一人の人の身体・心理・社会的側面から幅広くとらえ、その人のより良い人生を共に考えつつ、生活の中で食事・運動・薬物療法を一緒に考えていきます。一人でも多くの方が糖尿病を持ちながらでもいきいきとした生涯が送れるようお手伝いしたいと思います。
現在、外来で透析予防指導や自己注射手技の指導、フットケア、生活調整等の糖尿病療養支援に取り組んでいます。糖尿病看護についてお困りのことがございましたら、ご相談ください。

がん化学療法看護認定看護師

がん化学療法看護認定看護師の役割は、がん化学療法(抗がん剤治療)を行なう患者様・ご家族が治療方針・治療内容を納得した上で、安心・安全に治療が継続できるよう援助することです。また、治療による副作用症状への対処方法や相談についても行なっています。がん化学療法に関して疑問や不安な点があれば、お気軽にご相談ください。

認知症看護認定看護師

ご高齢の患者さま、認知症疾患を抱える患者さま・ご家族に対して、安心して入院生活や退院後の療養生活が送れるよう援助していくことが私の役割です。慣れない入院生活により、周辺症状の悪化や転倒のリスクが高まることがありますが、他職種を含めた関わりにより、職員全員で支援が行えるように努めます。また、身体拘束が削減できるよう取り組みを行っています。入院中などにご相談事がありましたら、お気軽に声をおかけください。

訪問看護認定看護師

訪問看護の役割は、病気や障害をかかえる方や医療処置が必要な方、人生の最終段階をご自宅で過ごされる方などが住み慣れた地域や家庭でその人らしい療養生活が送れるように支援することです。訪問看護認定看護師として、訪問看護ステーションの看護の質向上だけでなく、病院と地域をつなぐ架け橋とより安心安全に在宅で過ごせるように一層の連携強化を図っていきたいと思います。

訪問看護認定看護師

隣にいる一番近い医療従事者として、在宅で生活される全ての方へ、何でも相談できる看護師を目指して活動しています。来てもらって安心した。わかりやすく説明してもらってよくわかった。などの声をいただきます。今後も病院と地域をつなぐ架け橋としての存在でありたいと思っています。

手術看護特定認定看護師

手術看護認定看護師の役割は周術期における患者の安全を守り、手術が円滑に遂行できるよう専門的知識と技術を提供することです。また、術中麻酔管理領域の特定看護師として年間120症例程度、特定行為を行っています。手術に関しての疑問や不安など、ご相談事がありましたら、お気軽に声をおかけください。

学会・研修会

院内研究発表会

3階病棟
A病棟における褥瘡発生の現状調査
4階病棟
自宅で生活する要介護者の排泄動作における主介護者の負担要因検討
5階病棟
インタビューによる認識調査とカンファレンスの目的6項目の要因分析より
皮膚・排泄ケア認定看護師
A病院における褥瘡発生要因の検討と課題抽出

院外研修発表会

日本医療マネージメント学会第17回京滋支部学術集会
布川久美子「地域包括ケア病棟としての取り組み~ADL維持や向上にむけて~」
川島絵美「患者指導の充実を目指す取り組みー眼科手術、病棟見学を通してー」
大槻りか「感染管理における卒後教育」
塩尻桃枝「医療と介護・福祉の連携強化への取り組―医療と介護・福祉共同研修会の企画を通じて見えてきたことー」
山本朋美「病床再編における急性期機能と回復期機能の適正な病床管理を目指してー重症度、医療・看護必要度データと患者分類を活用した病床選択の実際と評価-」
里見紀久子「地域コミュニティにおける自助・互助を目指して~赤十字健康生活支援講習普及に向けた指導員・支援員の育成~」
日本看護学会 慢性期
納谷さえ子/本田智子
「回復期リハビリテーション病棟看護師の目標支援の現状」
伊藤麻友/佐藤妃三子
「地域包括ケア病棟看護師の看取りに対する意識と今後の課題」
日本看護学会 看護管理
松本昭子「オムツ装着に対する実技指導と練習の効果について~チェックシートをもちいた指導」
谷口未希/大槻美雲/本田広美
「外科病棟の手指衛生における意識調査~B病棟の一患者一日あたりの消毒剤使用回数が増えない要因」
日本赤十字看護学会
今井美香「救護員登録をしている赤十字看護師救護活動への意識調査~経過年数による意識の差」

募集要項

1.職種看護師
2.採用予定看護師免許取得の方
3.応募資格免許を有する方、
看護学校等を卒業見込の方
4.提出書類①履歴書(写真貼付)
②卒業(見込)証明書
③成績証明書
④免許証(写)(既得者の方)
5.応募方法総務課宛に郵送 
6.採用年月日(調整中)
詳細は0773-75-8046までお気軽にお問合わせください
7.採用試験日(調整中)

待遇条件

1.勤務時間【二交代制】
日 勤 / 08:30~17:00
夜 勤 / 16:20~09:20
その他:早出勤務・遅出勤務あり
2.休日週休二日制
祝日・年末年始・舞鶴赤十字創立記念日6月1日
3.休暇年次有給休暇、夏季休暇、特別有給休暇(慶弔・その他)
4.初任給基本給 初任給
200,700円~215,200円
(経験加算あり)
その他:夜勤手当(月4回)33,500円~34,800円・通勤手当・住居手当等
5.昇給年1回
6.賞与年2回
(6月・12月、4.3ヶ月 ※前年度実績)
7.退職金日赤退職金支給規程による
8.その他採用にあたって希望者には”看護力再開発研修”も行っております。

働きやすい職場つくり

育児短時間制度小学校に就学するまでの子を養育するため、勤務時間を短縮することが可能です。
休暇制度子の看護休暇、介護休暇 有り
院内保育所6か月~6歳まで利用できます。
遅出勤務時の延長保育も相談可能。
職員専用駐車場病院敷地内にあります。
駐輪場
住居手当最大28,500円/月 住居手当が支給されます。
病院で、1ルームアパートを借り上げることも可能です。
クラブ活動・フットサル・野球・ソフトボール・テニス(硬式、軟式)・バレーボール・卓球・陶芸教室 
親和会(互助会)会員対象の納涼会、新年会
クリスマスプレゼントあり。
その他、イベントあり。(一泊旅行など)
詳細は0773-75-8046までお気軽にお問合わせください。
院内設備レストラン、売店あり。(職員割引あり)

病院説明会

病院説明会のご案内

対象:  当院に就職をお考えの看護師、看護学生の方
内容:  病院・看護部門の概要、教育体制、奨学金
開催日時: 随時(平日)※土日祝日を除く 10:00~11:00
※筆記用具をご持参ください。

注意事項
病院説明会をご希望の方は、見学希望日の10日前までに下記の必要事項を記入のうえ、下記アドレスに「病院説明希望」とタイトルを付けてお送りください。

①氏名 ②年齢 ③学校名/学年 ④連絡先電話番号 ⑤連絡先メールアドレス ⑥見学希望日(第3希望までご記入ください) ⑦その他(備考など)

【感染予防対策】
  • 院内に入る際には手指衛生(手指消毒または手洗い)およびサージカルマスクの着用をお願いします。
  • 病院説明会当日は事前に必ず検温していただき、発熱の有無をご確認ください。
  • 37.0℃以上の発熱や体調不良、感冒症状などがある場合は中止とさせていただきます。
    (来院せず、下記までご連絡ください。)
  • 新型コロナウイルス感染拡大の状況により、急遽中止する場合があります。
  • 〒624-0906
    舞鶴市倉谷427番地
    舞鶴赤十字病院
    TEL:0773-75-8046(総務課)
    FAX:0773-76-3724(代)

       
    病院説明会のお問い合わせ
    舞鶴赤十字病院 看護部 
    メールアドレス:ed-metro@maizuruh.jrc.or.jp
    奨学金制度のお問い合わせ
    舞鶴赤十字病院 総務課

    院外研修

    日本赤十字社
    看護管理者研修Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ
    中間管理者研修
    医療安全管理者養成研修
    近畿ブロック課長級・係長研修(新任・既任)
    近畿ブロック赤十字中堅職員研修
    近畿ブロック管理者研修(看護係長・看護師長・看護副部長
    救急法指導員養成講習
    こころのケア指導員養成講習
    健康生活支援者指導員養成講習
    幼児安全法指導員養成講習
    実践能力向上のための研修
    日本看護協会
    資格認定教育
  • 認定看護師教育課程(サードレベル)
  • 認定看護管理者教育課程
  • 京都府看護協会
    実践能力向上のための研修
    京都府事業関連委員会企画研修
  • 新人看護職員研修事業(研修責任者・教育担当者・実地指導者研修)
  • 看取りサポート研修
  • 認知症ケア研修
  • 資格・終了証取得講習会
  • 認定看護管理者教育課程ファーストレベル・セカンドレベル
  • 実習指導者講習会
  • 退院調整看護師養成研修
  • その他
    各出版会主催研修会
    各種学会
  • 日本看護学会
  • 日本看護管理学会
  • 医療マネジメント学会
  • 京滋医療マネジメント学会日本赤十字社医学会総会
  • 日本赤十字社看護学会